precious one

シゲアキくんと大我くんのことを語ってる人

シェルブールの雨傘

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シェルブールの感想!今回は箇条書きで、印象に残った所をつらつらしようかなと!

まあ毎度のことながら、ギイ寄りの感想です

【一幕】

・花道後方から現れるギイ。スポットに照らされながら、静かに現れて、その後ジュヌヴィエーブから傘さしてもらって、傘を持ってそこに佇んでる…その姿がまじで彫刻だった。。周りに色とりどりの傘を持った人がたくさんいるから、余計にその中で白い傘をさして佇む感じが、美術館か何かに飾られててもおかしくない彫刻すぎて…あの瞬間だいぶ時間止まってたなあ。ちなみに、ジュヌヴィエーブから傘を渡されるところが、ああなんかギイが彼女に出会って惹かれた瞬間が、なんかこういう偶然の瞬間だったのかなって感じて、セリフも何もないんだけど、なんかすごいな…って思ってしまった。出会いの瞬間は映画には出てこないけど、でもこういう何気ない瞬間だったら、素敵だなあ…って思いながら見つめてしまいました。最初渡される傘が白い傘で、後々持ってる傘はまた色が違うっていうのも、粋だよねぇ

・冒頭のシェルブールのテーマ、木管の音で連なってく感じが、個人的にうわああってなった。この曲、ほんと場面によっても奏でる楽器によっても、表情が変わるからすごいよなあ!

・傘を手放してから、踊り始めるギイ、いやきょもちゃんが、ほんとにこれなんか今までに見たことない気がするような、それでいて好きなきょもちゃんが詰まり過ぎてる場面で、ほんとによかった。コンテンポラリーするところ、何箇所かあったけど、あの冒頭の白シャツで踊ってるところが、ほんとに堪らなかった。グッて後ろに仰け反る感じのところとかで、それまでしなやかに動いてたけど、グッて力が入る感じの動きが大好き過ぎましたね。指先まで踊ってる感じは、ほんとこれこれ好きなやつ!!って何回もなった

・一幕は全体的にギイが、にっこにこの瞬間が多くて、観てるこちらも微笑まし過ぎた。🚗工場で働いてる時の笑顔と、ジュヌヴィエーブに会った時の笑顔と、種類が違う感じのにこやかさがなんとも言えなくてなあ

・ジュヌヴィエーブの背中に手を回した時の優しく包み込む感じと、その後エリーズ伯母さんの背中に手を回した時に、優しく背中をさする感じと、この後もめちゃめちゃ書きますが、きょもちゃんの手の仕草とか、ほんと好きなんだよなあ…(つまり多分きょもちゃんの手を見過ぎなんだと思う)

・ジュヌヴィエーブとエムリ夫人が、支払いの通知が来て、宝石を売るしかないか…みたいになってるところの音楽が、ジャズ調になるんだけど、色んな曲調の音楽を挟んでくるのがすごいなあって思ったし、曲調が変わるとほんと意識(耳)がついグッとそっちに行ったわ

・流れてる音楽だけじゃなくて、歌も秀逸だよなあって思うところは多々あって。いやもう歌が全編だから、変化を付けるのも苦労するだろうなあと思うんだけど。令状が届いた後に2人が再会したところで、ギイが「ぼくたちの夢は〜」みたいに歌うところが、言葉に結構印象的なリズム当てて、って思うけど、これもシェルブールのテーマの一部をはめてるんだよね。後からテーマ曲聴き直してうわあ…すごいわ…ってなった。あと、多分この辺りのシーンで、ギイが「つらい」みたいに言うところが、勿論音ははめてると思うんだけど、ここだけちょっとセリフっぽく言ってるところが、私はすごい好きだった…ギイの感情がぽっと溢れ出る感じで

・一幕後半は、見るからに辛そうなギイで幕間まで行くから、歌声も低音が多めになるんだけど、ジュヌヴィエーブを引き寄せて「愛してる」って言うギイが、めっっっっちゃくちゃ低音ボイスで、いやまた新しいきょもちゃんをここでも見聞きした感じがしましたね。あと、最後にいなくなる時に、雨に濡れながら去っていくのが、なんかもう色んなこと思い出してしまって、うわああってならざるを得ないよね

 

【二幕】

・二幕冒頭、銃持ってる辺りの目付きがすごいよなあ…ちなみに、一幕冒頭のコンテンポラリーの印象が凄すぎて、二幕で2回もコンテンポラリーしてるの、全然忘れてて2回目観た時、新鮮にびっくりしました。2回目の後半、コンテンポラリーしてるところは、音ハメというか、音楽に合わせて体がしなやかに且つリズム感を忘れず動いてる感じが好きだったな

・ジュヌヴィエーブがギイの話してるところで、ギイの姿(シルエット)が後ろのところに映ってるのが、めちゃめちゃ良過ぎたな。背景にあるスクリーンを良い使い方してるところがいっぱいで、目が何個あっても足りないやつだった

・音楽すごいな話は、し始めると多分キリがないんだけど、カサールからの絵葉書のところで、カホンの音が急にしたと思ったら、そこさめちゃめちゃNEWSIESの音楽っぽいな(個人の見解)と思って、うわああああってなるところだった。マイナー寄りなんだけど、Seize the Dayのリズムっぽくて、すごいなんかよかった

・ギイが帰還してきて、脚を引きずりながら、真っ暗な傘屋さんを呆然と見つめる後ろ姿が、ほんっっとにもの悲しそうで、背中なんだけど、色々感じてしまったなあ。その瞬間に、さしてた傘をバサっておとすところとか、なんとも言えない

・また🚗工場で働き始めるんだけど、うまくいかなくて、そんな薄汚れた作業着で!まったく!みたいに言われてたけど、間近で見た時に、ギイだけほんとにめちゃめちゃ薄汚れてて、うわああ芸が細かい…って溜息が出そうになったわ。あと一幕で働いてるシーンのところでも、腕がちょっと煤けて所々黒くなってるのとか、うわああそんなところまで…すごい…だったなあ

・自暴自棄になってるところは、脚を自分でばしばし叩いてるところも見入っちゃったけど、間近で見てて、足を踏み鳴らす音とか、足を擦る音とかがリアルに聞こえて、こういう音まで含めて、なんかひとつひとつの仕草を感じられる臨場感良いよなあでした。あとやっぱりここも目の演技がね、闇ともまた違うんだけど、目を含めて表情が「陰」にパッと変わる、あの瞬間が狂気だったなあ

・ギイとマドレーヌが一緒になった辺りから、またギイの表情が変わっていくのが、ほんとに好きだった。あと、これ絶対書いとこうと思ったんだけど、ガソリンスタンドを作る算段が出来た辺り(ギイが青チェックジャケのところ)で、2人が向き合って話してるところ、目の前に手があったもんで、割とずっときょもちゃんの手を見てしまったんだけど。このシーンの時に、感情の変化に合わせてなんだと思うけどね、きょもちゃんの横に下ろしてる手の小指だけがググって上に上がる瞬間が何度かあって、うわああこれこそなんか指先まで演技してるきょもちゃんのそれじゃん…と。良いものを見ました。

・エピローグは、もう言わずもがななんだけど、京本大我の演技の真骨頂だよなあと。あんなに言葉(歌)が少なくても、色んなものが伝わってくるの、ほんとにすごい。ジュヌヴィエーブを一目見た瞬間から、目の感じから何からもう変わって、私も何回か観てて、ここがほんとギイと一緒に自分の血の気も引いてく瞬間だった。うっかり「ジュヌヴィエーブ…」って口に出てしまって、慌てて口を押さえるところも、ああ…ってなりながら見てた。ギイがジュヌヴィエーブに「今は幸せなの?」って聞かれて「幸せだよ」って答えるんだけど、お金を受け取る時ジュヌヴィエーブに手を触れようとする仕草に、またぐっと心をかき乱されそうになったなあ。私的ラストに見た時は、再会してジュヌヴィエーブが「結婚して以来久々にシェルブールを訪れたの」みたいに言ってたところで、ギイの右目からツーって綺麗に涙が流れて、その後やり取りしながら、涙を拭って。また最後の方(幸せなの?の後辺り)で、反対の目からもツーって綺麗に涙が流れてたのが、堪らなかったなあ。ほんとに俳優京本大我の凄みを実感する瞬間だった。そして、最後ひとり佇むギイは、なんか歩き方とか目線とか、そして表情とか、京本ギイが最後(エピローグ)に感じていたものを全て表してる感じがして切ないし、あの最後の数分間が良過ぎました

 

・ありがたいことに、かなーり前方の方で観劇出来た日もあったので、舞台芸術・音楽好きおたくは、開演しますよの瞬間に、上手の方からスタッフさんの(小さめだけど)「お願いしまーす」みたいな声が聞こえてきたり、上手の捌け際まで見える時は、きょもちゃんが捌け切ってそのまま左に曲がって行くところまで見えて(勿論曲がって行く瞬間までもずっとそのままギイのままだった)、色々貴重な観劇だったな